XGP
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XGPネットワークの概説と特徴

XGPの特徴

OFDMA/TDMA/TDD

XGPは、多元アクセス方式としてOFDMA/TDMAを採用し、デュプレックス方式としてTDDを採用している。
UL(Uplink)にはOFDMA/TDDだけではなくSC-FDMA/TDD 方式も使用することができる。
ULにおけるOFDMA/TDD方式とSC-FDMA/TDD方式を混在することが可能である。TDMAスロット構成は上り625 us × 4 スロット、下り625 us × 4 スロットの上下対称の構成である。これは既存PHSと同様のスロット構成になっており、XGPと既存PHSを共存させる上で有利な構成となっている。
上下対称のTDMAスロット構成は、AASやSDMAとの親和性も良い。XGPではAASやSDMAなどの技術を採用し、周波数利用効率の向上を実現している。
XGPの諸元を以下の表にまとめる。

諸元
Duplex method TDD
Downlink access method OFDMA/TDMA
Uplink access method OFDMA, SC-FDMA/TDMA
TDMA slot period 625 us
TDMA frame period 5 ms
Number of slots in one frame 8 slots, 4 slots for transmission and 4 slots for reception symmetrically
帯域別パラメーター
System bandwidth [MHz] 1.25 2,5 5 10 20
Effective channel bandwidth [MHz] 0.9 1.8 3.6 8.1 9 16.2 17.1 18
Guard bandwidth [MHz] 0.35 0.7 1.4 1.9 1 3.8 2.9 2
Number of subchannels 1 2 4 9 10 18 19 20
Total number of PRU 4 8 16 36 40 72 76 80

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Individual Parameters for Each System Bandwidth
PHSで採用されているTDMA/TDD方式と、XGPで採用しているOFDMA/TDMA/TDD方式の概念を下図に示す。既存PHSでは、1タイムスロットには1つの通信チャネルが割り当てられる。XGPでは、OFDMの特徴を生かし1タイムスロットに複数の通信単位(PRU)を多重することができる。多重できる通信単位数は、システム帯域幅に従って増減する。
OFDMAイメージ

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DCAによる動的なチャネル割当
XGPは、これから通信に使用するPRUが、他ユーザーに既に使用されているかを検知する「キャリアセンス」を実施し、他ユーザーへの干渉を回避しながら適応的にチャネルを割り当てるDCA方式を採用している。つまり、BSがMSから無線リンク確立要求を受信した後、キャリアセンスを実施する。キャリアセンスの結果に従って、他のユーザーに使用されていないPRUをアクセス要求したユーザーに対して割り当てる。 DCA方式によって、無線基地局集中制御装置が不要となる自律分散制御が実現できる。隣接基地局間でのPRU共用が可能となるため、基地局を設置する際に置局設計を必要としない。 DCAによる動的なチャネル割当

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マイクロセル
GSMやW-CDMAのような携帯電話では、セル半径が数km~数十kmのマクロセルシステムを採用している。
一方XGPは、セル半径が数百m以下のマイクロセルを採用している。マイクロセルを採用することの優位性は、以下のとおりである。
(1) 単位面積当たりの周波数利用効率が向上し、システムの容量が増加する。これにより定額料金制による通信サービスのような、リーズナブルな料金でのサービス提供が可能となる。
(2) 多数の基地局でエリアをカバーするため、トラフィックを多数の基地局で分散処理することが可能である。これにより、1ユーザー当たりのスループットを最大化することができる。
(3) 1つの基地局でエリアをカバーするマクロセルシステムに比べ、エリア内にユーザー数が増えることによるスループットの低下率はマイクロセルの方が小さい。
(4) 端末の送信電力の低減が可能となり、端末の小型化や電池の長寿命化が実現できる。同様に基地局の小型化も容易であり、建物の内部や地下街などの狭いスペースに基地局を設置することが可能である。
(5) アクセスが集中するエリアに基地局密度を高くするというような、トラフィックの状況に応じたきめ細かなエリア展開が可能となる。
(6) またエリア内の基地局が災害などで故障した場合でも、周辺の基地局でトラフィックを補完することができる。
したがって、マイクロセルによるシステムは、災害に強いシステムであるといえる。

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2つのMAC方式
XGPのMAC方式には、QS-Mode とFM-Modeがある。
QS-Modeは、あるユーザーに対してPRUを、CSCHとして固定的に割当てる方式である。ユーザーに対して割当てる無線帯域を占有できるため、リアルタイム性が要求され、かつランダムにデータが発生する音声通信のようなサービスに適用される。
FM-Modeは、あるユーザーに対して1つのPRUをANCHとして固定的に割り当てる。ANCHの情報要素であるMAPによって、通信用のPRU(EXCH)をTDMAフレーム毎に動的に割り当てる。つまりEXCHは1ユーザーによって占有されるのではなく、複数のユーザーで共有される。FM-Modeは、バースト的なデータ量の増減に対する高速レスポンスが可能であるため、高速データ通信に適用される。
常に無線帯域を占有する音声通信ユーザーに対してはQS-Modeで通信を制御し、データ通信を行うユーザーに対してはFM-Modeで通信を制御する。
QS-Modeでは、低速パケット通信も可能である。システム帯域幅が狭いシステムに対し、音声通信もデータ通信もQS-Modeにより制御する方法も可能である。なお、XGPではQCS-IDを使うことによって、1ユーザーに対して複数のサービスを割当てることが可能になっている。

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マイクロセルの弱点を改善

XGPではマイクロセルに加え、マクロセルを混在させた運用も考慮した設計に なっている。これにより、高速移動が要求されるエリアをマクロセルにより構成することによって、ハンドオーバーの回数を少なくできる。ハンドオーバー時の 瞬断回数が少なくなるため、ハンドオーバー時の通話品質の向上を期待できる。
また、マイクロセルのみの無線ネットワーク構成は、広いエリアをカバーするため に多数の基地局を設置する必要があった。たとえば、ユーザーの少ないエリアはマクロセルによりエリアを構築し、ユーザーの多いエリアではマイクロセルによりエリアを構築することでエリア拡大を容易に行うことが可能である。

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端末のバリエーションと開発コスト
XGPでは、最低限1 PRUを送受信する能力を持つ端末であれば、通信が可能である。つまりXGPでは、すべての端末がシステム帯域幅すべてで送受信する能力をもつ必要はない。また端末に要求される性能に応じて、ULのアクセス方式にOFDMAかSC-FDMAを選択することができる。ULアクセス方式にSC-FDMAを採用した場合、OFDMAに比較して端末の処理が簡素化できるため、端末の開発がしやすくなる。
例えば高速通信が必要となるハイエンド端末は上下ともOFDMAにより通信し、システム帯域幅すべてを送受信できる無線機を備える。
高速通信を必要としない、たとえば音声通信のみ必要なローエンド端末は1 PRU分だけ送受信できる無線機を備え、かつ上りにSC-FDMAを使用すれば、端末の開発コストを下げることが可能である。端末の用途・性能に応じて送受信できる帯域幅や上りアクセス方式を選択することができ、ユーザーのニーズに応じたコストで端末を開発することが可能である。

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