Wireless City Planningが「AXGP」サービスの説明会を実施

Wireless City Planningは、2011年11月1日(火)より、下り最大110Mbpsの高速通信サービス「AXGP」の提供を開始していますが、本「AXGP」サービスの説明会が2012年1月18日に東京で開催され、その内容が各種メディアで取り上げられました。


2012年は第4世代移動通信システム(4G)元年

説明会で壇上に立ったWCP 執行役員 CTO 兼 技術統括部長の近 義起は、まず携帯電話の開発以降、端末そのものに大きな変化がない中、iPhoneやスマートフォンの登場により、トラフィック(通信量)が増大している現在の状況を示しました。1980年代のアナログ方式による第1世代移動通信システム(1G)から、1990年代のデジタル方式に移行した第2世代移動通信システム(2G)、そして2000年代の第3世代移動通信システム(3G)と、ほぼ10年ごとに通信ネットワークが進化している状況から、「2012年は第4世代移動通信システム(4G)の元年になります。そのため、容量やコスト面からもトラフィック増加への対策が急務です」(近)と述べました。

 近は具体的な対応策をいくつか示した中で、特にトラフィックの過密化が著しい都市部への対応について、「『AXGP』で採用しているTDD(Time Division Duplex:時分割複信)方式が効果的」とし、上下周波数の同一性を最大限に活用できるTDD方式の有用性を強調しました。

 また「AXGP」は、諸外国で導入が進む次世代通信システムのひとつ、「TD-LTE」と高い互換性を持つことにも言及。TD-LTE導入予定の事業者による業界団体「Global TD-LTE Initiative(GTI)」には、ソフトバンクグループの他、中国のChina Mobile Limited、インドのBharti Airtel Limited、欧米のVodafone Group Plcなどが参画していることから、「大規模な事業者連合が進めるTD-LTEは巨大な“エコシステム※1”の構築が可能であるため、互換性を持つ『AXGP』は、エコシステムの恩恵が期待できる」(近)と述べました。

引用: http://www.softbank.co.jp/ja/news/

 

アンテナを30~50カ所ごとに集中管理し、干渉低減やコスト削減を図る

AXGPのネットワーク構築に当たって、通常は個々の基地局ごとに1基設置する無線制御装置(BBU)を、アンテナ30~50カ所ごとに1カ所に集約して管理する構成を採ることを明らかにした。NTT東西の電話局(加入者交換局:GC)当たり1カ所にまとめ、代わりにBBUと各アンテナの間はNTT東西の光ファイバー(ダークファイバー)を借り受け接続する。「30~50カ所のアンテナを協調制御することでアンテナ同士の干渉を大幅に低減でき、干渉による速度低下や圏外を減らして安定した良好なネットワークにしやすくなる。また、アンテナの設置場所にBBUを置かずに済むためアンテナの設置スペースや電源確保、設置する機器の重さといった課題が少なくなる、BBUを2重化して障害に強くできるなど利点が大きい。基地局の設置コストは1/3~1/5になるのではないか」(近CTO)として、通信帯域と信頼性を確保しつつコストを下げられるとアピールした。

 なお、同社ではこうしたBBUの集中管理方式を「クラウド基地局」と呼んでおり、全国規模でこうした仕組みを導入するのは世界初だとしている。「既に当社が展開済みのネットワークのうち、データセンターに電源やスペースがないなどの理由でやむを得ず分散になっている場所を除き、95%はクラウド基地局になっている」(近CTO)。

引用: http://www.nikkei.com/article/

 

屋外でのデモンストレーションも実施

説明会終了後には、出席した報道関係者向けに、「AXGP」の商用ネットワークを使った実地デモンストレーションが行われました。公開されたデモンストレーションは、説明会の会場となった帝国ホテルから東京駅周辺をバスで走行しながら、車内に設置した「AXGP」対応の端末で通信するというもの。実際に動画ファイルのダウンロード時における通信速度の測定や、iPad 2を利用時の「FaceTime」によるテレビ通話の模様を公開しました。デモンストレーションが行われた走行ルート周辺には、「AXGP」の商用基地局が十数局ありますが、通信テストを行っている間、映像の乱れや音声の遅延なども全くなく、「AXGP」の高速で安定した通信サービスの一端を理解していただける機会となりました。

引用: http://www.softbank.co.jp/ja/news/

 


引用: http://www.softbank.co.jp/ja/news/sbnews/sbnow/2012/20120215_01/

    http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK18028_Y2A110C1000000/

参考: http://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/1899/Default.aspx

    http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20120123/1039423/?P=1

    http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20120119/378808/

    http://www.youtube.com/watch?v=qnbu1bp-Z3A&feature=related

    http://www.youtube.com/watch?v=G9_LeANIzwQ&feature=relmfu
(写真、図は、2012 China - Japan TDD Forumで使用されたものです)