IP-PBX/ビジネスホン - sXGP端末間接続試験の実施結果について
XGPフォーラム(事務局:東京都千代田区、議長:前田洋一)では、この度、従来より接続試験を実施しておりますsXGP方式の試験実施要領を改訂、IP-PBXに加えてビジネスホンにも対象を拡大して接続試験を実施し、良好な結果を得ましたのでご報告いたします。
XGPフォーラムでは、1.9GHz帯を使用し、免許を要しない無線局としてTD-LTE方式に基づく新たな無線技術である「sXGP方式」について、同方式の規格立案を始めとして、総務省情報通信審議会での技術的条件の検討にも積極的に参画してまいりました。
<参考> 1.9GHz帯デジタルコードレス電話にTD-LTE方式の導入を検討
その後、同方式の普及を促進すべく、以下の取組みについてお知らせしております。
当フォーラムでは、先般2017年3月31日の同審議会における一部答申および同年10月1日の改正省令等の施行、さらには一般社団法人 電波産業会(ARIB)における標準規格の策定等に続いて試験実施要領を策定し、同実施要領に基づき2018年1月に当フォーラム参加各社と試験実施のうえ良好な結果を得ております。
<参照規定>
・無線設備規則(平成二十九年総務省令第六十号) 第49条の8の2の3
(時分割・直交周波数分割多元接続方式のデジタルコードレス電話の無線局の無線設備)
・ARIB標準STD-T118 「時分割・直交周波数分割多元接続方式デジタルコードレス電話用無線設備」
<参考> IP-PBX - sXGP端末間接続試験の実施結果について
またこの度は同実施要領に付加的な試験項目追加などの改訂を行い、前回のIP-PBXに加えてビジネスホンにも対象を拡大しました。
上記改訂試験実施要領に基づき、前回と同様にHATS推進会議(事務局:一般社団法人 情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、議長:齊藤 忠夫 東京大学名誉教授)と共催し、ビー・ビー・バックボーン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:宮川 潤一)協賛のもと試験を実施し、良好な結果が得られましたのでご報告いたします。
<IP-PBX/ビジネスホン - sXGP端末間接続試験の実施結果概要>
1.試験実施期間
2018年11月26日(月)~ 12月14日(金)
2.参加企業(順不同)
岩崎通信機株式会社
NECプラットフォームズ株式会社
沖電気工業株式会社
株式会社ナカヨ
パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社
株式会社日立情報通信エンジニアリング
富士通株式会社
3.試験実施場所
ビー・ビー・バックボーン株式会社 検証センター
4.実施体制
XGPフォーラム内TWG-AdHoc 22 SWG for sXGP-AdHoc TG for interconnectivityにおいて、参加企業を募り試験を実施した。
5.試験方法
「IP-PBX - sXGP端末間接続試験実施要領(2018年9月26日、XGPフォーラムにて第2版制定)」、および同要領に基づく「sXGPプロトコル仕様端末接続のためのPBXテレコムサーバ相互接続試験実施要領(HATS-P-104-V2.0)」に従い、全参加PBXとsXGP方式システム間での接続試験を実施した。
システム構成 (概要)
6.試験結果
以下のとおり、7社7機種のIP-PBXで6項目(一部オプション項目含む)の試験を行い、7社全て合格した。HATS推進会議は合格した社のうちHATSにも参加している社に対して「合格証」を発行する。。
<参加機器>
機器メーカ
|
製品名
|
岩崎通信機株式会社 |
Frespec
|
日本電気株式会社(NEC) |
UNIVERGE SV9500
|
沖電気工業株式会社(OKI) |
DISCOVERY neo
|
株式会社ナカヨ |
NYC-Si
|
パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社(PSSJ) |
IP OFFICE
|
株式会社日立情報通信エンジニアリング |
NETTOWER MX-01
|
富士通株式会社 |
LEGEND-V S100
|
<試験結果>
機器メーカ
|
端末移動
|
疑似故障時の準正常処理 ※2
|
||||
ハンドオーバ ※1
|
圏外移動※2
|
圏内復帰 ※2
|
AP
|
EPC
|
IP-PBX
|
|
岩崎通信機株式会社 |
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
日本電気株式会社(NEC) |
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
沖電気工業株式会社(OKI) |
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
株式会社ナカヨ |
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社(PSSJ) |
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
株式会社日立情報通信エンジニアリング |
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
富士通株式会社 |
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
※1:sXGP端末が異なるAP間を移動する際のハンドオーバ通話継続可否
※2:準正常:AP障害、EPC/PBXリセットによる端末開放等の確認
※3:今回から参加の2社においては2018年1月の前回試験と同内容も併せ実施し、前回試験分についても全項目合格を確認
7.今後の予定
XGPフォーラムでは本接続試験を来年度も継続して実施する予定であり、今後とも利用者にとって利便性の高い製品の供給に向けた支援/サポートを進めてまいります。
参考:
ビー・ビー・バックボーン株式会社「IP-PBX/ビジネスホン – sXGP端末間接続試験の実施結果について」(2019年2月14日)
HATS推進会議「「IP-PBX/ビジネスホン – sXGP端末間接続試験」実施結果について(第2回) ~付加機能を加えたsXGP端末を用いた接続試験で良好な接続を確認~」(2019年2月14日)